福本伸行「銀と金」

福本伸行の麻雀漫画以外での初のヒット作にして未完の大作。
政治・経済の裏社会を闇の金融王にして大物フィクサー・平井銀二と、彼にあこがれ、やがて肩を並べる存在になりたいと奮闘する青年・森田鉄雄の物語。


 そもそもは清涼院流水「エル―全日本じゃんけんトーナメント」を読む時に、この「エル」よりも、よっぽど福本伸行「カイジ・シリーズ」のじゃんけんのほうが面白い。。。みたいなのを読みかじったのが、「カイジ」を読むきっかけになった。
 そして、「カイジ」は確かに面白かった。その「勝負」の種類やスタンスにも寄るが、特に「仕掛けられるトリック」「騙し合い」の部分は、たとえば荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」の特に第2部以降に顕著なあれにも似て、興趣いっぱい、楽しめるマンガだったのだ。
 が、「カイジ」以外の作品については、どうも麻雀マンガらしいということで、麻雀に関しては全く知識も経験もないため、手を出す機会も気持ちもなかった。
 それが、この「銀と金」は、実は「カイジ」以上に本格ミステリ的「トリック」がすばらしい、という話を聞き、全11巻を入手して一気読みしてしまった。
 特に「絵画トリック」のくだりと、「ポーカー」のところ。これが面白かった。他の、「殺人鬼との攻防」、「競馬」などもそこそこ以上の面白さだったが、やはり前2者だろう。そして、「カイジ」は、要するに、この「絵画トリック」や「ポーカー」の部分を特に抽出して作り出されたような物語という感じだ。先行自作の中の、特に「面白い」部分を取り出したのだから、「カイジ」も面白くなろうというものだ。
 「銀と金」、森田鉄雄が主役かと思っていたが、(しかし、髪を解くと、カイジそのものだ、彼は(笑))途中で引退し、あとはバタバタと終わってしまった。これは打ち切り?(汗)
 高木彬光「白昼の死角」の「銀行」トリック、「大使館」トリックを思い起こさせる、よくできたトリックコミックだった。こういうものをまた読んでいきたいなあと思っちゃう(笑)。


福本伸行「銀と金」

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