荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」から ザ・ワールドの謎3

 もう一度、考え直してみよう。

 ディオの手にある磁石の磁力で、「止まっているはず」の磁石が動く。

 ディオが、あるいはザ・ワールドが触れると、「止まっているはず」の波紋が流れる。(時の止まった世界であるにも関わらずディオは、波紋入りのハーミット・パープルを体に巻きつけたジョジョに触れるのは避けた)

 ディオが投げたナイフがほぼ直後に近く空中で停止する。

 切断されたハイエロファントの「結界」は、「もし」完全に「時が止まって」いるのなら「切れた位置のまま固定されているはず」なのに、絵で見る限り、いったん「勢い」で移動した後に停止している。 もっとはっきりと、花京院がワールドの手で腹に風穴をあけられたとき、彼の血が背中から吹き出して、のち、停止している。それどころか、ディオに突き飛ばされた男が後ろの椅子などにぶつかったときに「ドン!と音がしている」!

 ここまでに共通するのは、やはりディオという存在、あるいはザ・ワールドという存在が「触れた」ものはその間、そして少しの間は「時間が生きて」いるということでしょう。

 しかし、さらによくよく読んでみると、

 ディオによって破裂させられた「猫の破片」がジュースの中に落ちている。

 ディオの「突き飛ばし」によって或る男の持っていたフォークが女性の頬に突き刺さり、「血がほとばしっている」。

 など、直接ディオが接触していなくても「時が正常に流れているときと同様の現象」が生じています。これから考えれば、むしろ磁石がその機能を発揮していたのは当然のことになってしまいます。これは、「時が止まった」というより、「全てのものがその動きを停止した」と言った方が近いのじゃないかと思えます。人間・その他の生物、機械類・その他の物体などが、一斉に「カット!」という感じで動きを止めたような。

 でも、光や音が「ある」以上、そういったものは「止まっていない」。よって、「磁力」も「働いている」。

 重力については、重力だけが働いていないというより、重力はちゃんと働いているのだが、それに惹かれて動いたり落ちたりする「物体の方が」「止まってしまうことになる」のではないでしょうか。

 ああっ、どんどん難しくなっていくっ。いったん休み。(つづく。と思うけれど未定)

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荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」から ザ・ワールドの謎2

さらに! 「時を止める能力」について疑問なのは、あの「射程距離」というのはどういう意味なのか、ということです。

 普通、スタンドの能力について言われる「射程距離」というのは、たとえばスタープラチナのような「直接打撃系」の場合には、そのまんま「(承太郎からやや離れた位置まで延ばせた)スタープラチナの四肢なり何なり(この「何なり」というのはつまり「スターフィンガー!」だったり笑)が届く距離」ということですよね。

 「エンペラー」なら、弾丸の届く距離。「パステト女神」のようなタイプなら、その能力が解除されるほどの遠距離。そんなのが、つまりは「射程距離」だと思われます。

 で、戻りまして、「ワールド」の「射程距離」っていうのは、いったいどういう意味で言われるものなんでしょうか。

 「能力(時間を止める)」の届く距離という意味だとするとずいぶん奇妙なことが発生しますよね。仮に、「ディオ」「花京院」「ジョセフ・ジョースター」と間隔を置いて立っているとする。ディオ・セッド、「ザ・ワールド! 時よ、止まれ!」。時、止まる。射程距離は花京院のところまでで、ジョセフのいる位置は射程距離外だとする。と、つまり、ジョセフの目には花京院が突然硬直して、そのそばをディオが「ふっふっ、時が止まったぞ」とか言いながら歩いてくる、という図がしっかり見えちゃう、ということになりましょう。これは、変だ。とっても変だ。

 というわけで、「ワールドの射程距離」=「能力(時を止める)」説は却下。 次に考えられるのは、時が止まるのは全国的に止まる(笑)のだが、制限時間があるため、たとえ「止まれ!」と言って時を「止め」ても、攻撃をしに行くには距離がありすぎて時間切れになってしまう。これをしてディオは「射程距離外」と称した、という説。

 こっちの説の方があり得るでしょうが、このとき「うーん……」と思うのが、さっきもつい(笑)を入れてしまったのですが、「時よ、止まれ!」でほんとに全国的、いやいや、当然一部地域が止まっていて他が止まってないといろいろ自然環境にも影響が出るので、おそらく全地球的、もしかしたら宇宙的規模で「時が止まる」なんてことがあり得るのでしょうか? そんな凄まじいことが出来るとしたら……ディオは、ほんとに神様です。そんなとんでもない「力」を持っているとすれば、それはもはや「スタンド」でも「超能力」でもない。「神」です。

 というわけで、僕はこの前の「超加速説」を取り出したのでした。これなら、一人の人間の能力として仮定できるレベルだろうと思って。 でも確かに、「スタンドはいいとしても本体が何で動けるのだ?」は、そりゃそうだよなー、完全に頭から抜けてた、という感じであります。俺はまだ未熟だ。

荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」から ザ・ワールドの謎

荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」第3部より、ディオ・ブランドーの使う「スタンド」、ザ・ワールドについて。

 磁石が動いていたのはなぜだろうと思っていたのですが、あれ、「ディオが持っていたから(ディオ自身と、ディオが直接触れているもの及び着衣を通して触れているものの『時間』は『生きている』)」だったんだと思います。

 別の言い方をします。「時を止める」というのが、「本当に」時を止めるのだとすれば、「光も止まっている」のだから何も見えなくなってしまうし、また、慣性の法則その他も働く余地がないだろうからいかにディオとはいえ石ころ一つ動かすのにも一苦労するようになってしまうのではないかと思います。

 故に、あの「時を止める」というのは、「時が止まっているかに見えるほどの加速を行える」能力ではないかと想像します。つまり、それほどの加速を行っても、光などは十分その機能を果たせる程度には「動いて」いるため、「ものを見たりできる」。

 重力もちゃんと働いてはいるのだが、重力によって落ちる「もの」自体の速度は当然非常に非常にゆっくりにしか見えない――つまり、「止まっている」。しかし、それはそれはゆっくりと、全てのものは「動いてはいる」わけです。

 そこで、「2秒」とかいう「止めていられる時間」というのが何を指すかと考えると、つまり、「止まっているかのように見える」世界が本来なら2秒間分「動く」時間、ということではないかと思ったりするわけです。

 承太郎が「2秒しか止めていられないぜ」と喋っている間にそれはそれはのろのろと時計の秒針は進み、で、その「2秒」がタイムリミットなわけです。

 さらに。009や8マンが加速装置を使うと衣服が燃えちゃったりした(空気との摩擦熱だそうです)ので、ディオや承太郎が燃えないのは、つまり、直接接触しているもの(衣服を通して、も含む)は同じ速度で動いている、と考えられます。磁石が引き合ったのは、ディオの衣服を通じてでた磁力線が直接相手の磁石と触れあい、その結果、承太郎側の磁石をも同等に加速させたからでしょう。

 じゃあ、たとえばディオが人間に触れたときはどうなんだ、というと花京院の時などを見ても別にディオに触れられている間(おなかに大きな穴をあけられている間(泣))花京院が同じ時間を得ている様子はありませんので、生物などのような複雑な神経組織においては簡単には同加速は発生しないわけなのでしょう。

 全然「理系」ではないので実は科学的な検証は不可能なのですが、勝手な憶測で並べ立てております。理系の皆様、「ここがまるで違う」というのを指摘して下さいまし。

荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」から ハーミット・パープルの謎3

(承前)
他にも考え方がないでもなく。
たとえば、実は「ハーミット・パープル」というのはスタンドそのものではなく、能力の現れ方の1つでしかない、という捉え方です。これにはそれなりの傍証があります。即ち、これもいつか誰かが「謎」として言っていたと思うのですが、「何故、ディオはハーミット・パープルが使えたのか」という点です。

 ジョジョたちがエジプトに旅立つため最初に「塔」のスタンドの待ち受ける飛行機に乗っていたとき、明らかにハーミット・パープルと見えるスタンド能力で、ディオはジョセフと承太郎を念写しており、それについて「スタンドは一人一体のはずだ、何故だ、何故なんだ」とどこかでどなたかが言っていたと思います。

 最初、僕は、ディオのスタンドは「他のスタンド全ての能力を使えるスタンド」ではないか、と想像していました。その正体が「世界」のカードで暗示されるらしいと分かったとき、ますますその可能性を確信したのですが、ご存じの通り、これはあっけなく潰え去りました。

 さて、そこで「何故ディオのスタンドは「ザ・ワールド」なのに、「ハーミット・パープル」まで使えたのか」。

 考えられる答え。「ハーミット・パープル」は「一体」として数えられる「スタンド」ではなかったから。ジョセフ・ジョースターはそう思っていたが、実は、彼は自分のスタンドの能力のごく一部分のみの発現を「自分のスタンド」と考えていたために、その能力を自ら制限してしまっており、自分ではそれに気づいていなかった。

 「ハーミット・パープル」と呼ばれた「あれ」は、実は、「ハイエロファント」の「エメラルド・スプラッシュ」のごとく、スタンドから放たれる「能力」でしかなかった。「シアー・ハート・アタック」とも違う。なぜなら、「シアー・ハート・アタック」なら、「エコーズ・アクト3」の攻撃により、本体の吉良にまで影響が及んだが、ハーミット・パープルを引きちぎられても、ジョセフには影響がないように見えた。従って、ハーミット・パープルを他の何かと比べるならば、やはり「エメラルド・スプラッシュ」あたりと考えられる。

 となれば……ジョセフ・ジョースターには、実はまだ途方もなく巨大なスタンド能力が秘められているのではないか。

 なぜ、ジョセフとの対決の際、ディオはハーミット・パープルは使わなかったのか。使う必要がなかった……それはあるだろう。ではもう一つ。何故、自らの能力でもあるはずのハーミットのことを、「なまっちょろいスタンド」などとけなしたのか? 「あの」ディオが。

 ディオは、ジョセフ・ジョースターの真のスタンド能力のことに気を回していたのではないのか。自分は、「世界」のオプション機能として「ハーミット」という能力を使用できる。当然、ジョセフ・ジョースターも、ハーミットをオプションとする「スタンド」を持っているはずだ。ソレハ、イッタイ、ドウイウパワーヲモツ「スタンド」ナノカ?

 ディオは、本体が意識することで、そのスタンド能力が伸びることを知っていた。承太郎が、「時の止まる」ことを認識した後、時の止まった世界に入り込んだときに、確かそういう意味のことを言っていたと思う。

 ディオは、ジョセフが「ハーミットはオプションであり、実はその裏に強力なスタンドが控えている」ことを「認識する」のを用心したのではなかったのか。

 ……以上は、あまり論拠のはっきりしない、ほとんど「願望」から展開させたものであります。やっぱり、ジョセフ・ジョースターたるもの、まだまだいっぱい活躍してもらわなきゃーな、と思っていたりするわけです。

 後輩ジョジョの絶体絶命に、強力なスタンドをひっさげて(なんなら、アレッシーに若返らせてもらっておいてもよい)「ジャン!」という擬音と共に登場するジョセフ・ジョースターの勇姿を見てみたいだ、と思っていたりするわけなのです。

地球は「一周」しちゃったけど(笑)。

荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」から ハーミット・パープルの謎2

(承前)
 「スタンドはスタンドでしか倒せない」というルールだけから考えれば、「崖」と「ダン」という「スタンドでないもの」によって左右なり上下なりから引っ張られる形となったスタンド・ラバーズは、つまりは「スタンド」によって攻撃されているわけではないため、「痛手を被ることなく」ちゃんとダンの重量を支えきれることになってしまいます。いくら凄まじいほどの重量が、パワーがラバーズを襲ったとしても、それは「スタンドによるものではない」から。「スタンドはスタンドでしか倒せない」のだから、ラバーズは、ダンの重量などものともせず、ちゃんと無事にダンを支えきれることになるはずです。

 でも、実際にはそんなことはあり得ない。ラバーズは、「史上最弱のスタンド」であり、髪の毛一本も支えきれない弱々しいスタンドだからです。

 では、いったい、現実に先程のような状況に陥ったとき、ラバーズにどのようなことが起きると仮定されるでしょうか。
 「スタンドはスタンドでしか倒せない」──なぜなら、スタンドは実体ではなく、「霊体のようなもの」あるいは「波紋と同じようなエネルギー」だからでしょう。けれども、例えばスタンドはものを掴むことができる、ものに巻き付くことができる、ものを支えることができる──このように、スタンド自体の、あるいは本体自体の意志によってスタンドの方からわざわざ「スタンドでないもの」に接触している場合というのはどうなのでしょうか。

 僕は、それが即ち、ジョセフの叫ぶ、「体がちぎれ飛ぶぞ!」であり、そして、現実にディオとの戦いでちぎれ飛んだハーミット・パープルではないか、と想像するに至りました。
 そして、しかしこれは「スタンドによる攻撃」ではないため、スタンドは「ちぎれ飛んだようになり消失した」──パワーの限界を超えたために──が、本体への影響は「なかった」。なぜなら、あくまでも「スタンドはスタンドでしか倒せない」、ディオの吸血鬼のパワーに敗北してハーミット・パープルは引きちぎれる「ように」消失しただけであり、「倒された」「傷つけられた」わけではないために、本体のジョセフについては別に被害を被ることはなかった──。

 どうでしょうか、こういったタイプの考え方は? もちろん、だから、もし「運命の車輪」によって崖下に落とされたランクルを、花京院が無謀にハイエロファントで支えようとした場合、ハイエロファントは「ちぎれ飛ぶぞ!」となってしまうけれども、花京院自体は無事だったのではないか、と想像しているわけです。

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