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必殺仕事人最終話「散り技仕事人危機激進斬り」

最終回は、なにしろこれまでのシリーズの最終回が凄まじい物ばかりだったので、どうしても見劣りしてしまう・・・左門が武士のままだったなら、おそらく「主水と瓜二つの男」、権藤なる人物がでてきたのではないのかな?
しかし、鹿蔵が消え、左門がそのアイデンティティーを失ったことにより、必然的に「必殺仕事人」という物語に「最終回」を迎えることが甚だ困難になっていたのだろう。だから或いは、人気が出てズルズル続いたということ以外に、「終わらせるためのポイントがなくなっていた」ために物語自体が終息して終わるすべを失っての長丁場だったのかもしれない・・・

鹿蔵、半吉、武士としての左門、秀、中村主水。
この新メンバーの布陣でスタートした「必殺仕事人」が、最終回時点では、秀と主水しか存在しなくなっていた。鹿蔵と半吉は消え(おふくちゃんも消え)、左門は武士ではなくなった。これでは、シーズンを通してのテーマの締め括りとして最終回を作ることは無理だっただろう・・・

それでも、のちの本当に「シーズン化」してしまった仕事人シリーズの各最終話に比べれば、いろいろ充実はしているのだが。

そして、三味線屋勇次こと中条きよしによると、左門はやがて帰ってくる予定だった・・・それがこの中途半端な最終回の一因であったとすれば、あとのシーズン化を見越し、期待するがための最終話にならない最終回、それがすでにここに始まっていると思われてしまうのだ。

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必殺仕事人第83話「沈め技花嫁偽装返し突き」

これまでの必殺シリーズについては、シリーズ全体やキャラクターへの言及はもとより、各エピソードについても多く語られることがあった。つまり、「名作」「傑作」「異色作」と語り継がれるエピソードが様々にあったのだ。
「必殺仕置屋稼業」の「一筆啓上業苦が見えた」や、「新必殺仕置人」の「裏切無用」「質草無用」など、最終回以外で「このエピソードについてはぜひ語りたい!」とファンが思うような回がすぐに思い出せる。

それが、この「必殺仕事人」では鹿蔵編に主に集中しているようだ。おとわ編にも間違いなく存在しているが、六蔵編以降、一気になくなってしまう。何があるかなあ・・・とにかくタイトルをみても「あーアレ」と思い出せるのが竹光刺しくらいなんだもの(笑)。

しかし、ごく個人的に推したいエピソードが、最後の最後、最終回の1話手前に存在する。
第83話「沈め技花嫁偽装返し突き」は、やっぱりタイトルについては無視していいのだが(一応「花嫁」は存在する)、いかにもハードな仕事人らしい「人」について描いてある秀作だと、個人的には感じた回だった。

「被害者」=「依頼人」は、同じ加害者に揃って夫を殺され、遺された妻ふたりだ。彼女らは奉行所=中村主水に訴えるが取り上げられず、仕事人に依頼を出す。加代や秀が依頼内容の裏打ちをしている中、片方の依頼人の子どもが病気になるが、治療代が足りないために医者が途中で帰ってしまい、死なせてしまう。そこから・・・

このエピソードは、仕事人らしい「人」について描いてある作品だと書いた。だから、これ以上のあらすじには触れない。
ただ一つだけ書いておきたいことは――主水や、そしておそらく他の仕事人たちも、最後の最後まで、仕置きした人物のことをシンプルに「悪」と断じていただろうことだ。主水にとっては間違いなくそうだろう。
同情も憐憫も、そこには存在していない。どうしてこんなことになってしまったのか、言い訳も弁解も、泣き言も、言ういとまもなかったからだ。言う謂われも、必要も、他の何物もなかったからだ。
全て失われてしまっていたからだ。

主人公達の誰からも憐憫さえ与えられることも、それどころか、その背景についても知られることなく、ただ仕置きされていった。
ここには、そんなとても淋しい物語があった。
とても個人的に、そう・・・感じた・・・

必殺仕事人第46話「怨技非情竹光刺し」

第46話「怨技非情竹光刺し」は久しぶりのハードな物語。
また、これまた久しぶりというか珍しくというか、タイトルと内容が一応リンクしている(^^;
この「仕事人」左門おでん屋編では、各回のタイトルが無理やりすぎて、全然内容とリンクしない憾みがある。それはまあ、「仕留人」や「新仕置人」でも無理無理回はあったと思うが、いくらなんでもちょっと、ねえ、という感じだ(笑)。

怨技非情竹光刺し。まさしくこのタイトルだけで、内容がまざまざと思い出せる。

オープニングから仕事のシーンだ。やり遂げたあと、しかし、奉行所の追っ手がかかり、主水の韜晦も完全には功を奏さず、秀が追いつめられていく。
そんな秀が選択したのは、武家屋敷へ逃げ込むという道だった。

発見され、観念した秀が自ら命を絶とうとしたとき、屋敷の当主がそれを咎め立てる。「若い者が無駄に命を落とすな!」

秀は見逃され、難を逃れる・・・

だが後日、この当主は、非道・悪行を重ねる主君に意見をし、「見事に腹かっさばいてみせれば、あらためよう」という言葉に従う覚悟を決める。
事後を息子に託し、白装束を身につけ、切腹の準備をして城に赴き、主君から与えられた白刃を鞘から抜く……と、それは白刃でもなんでもなかった。先が尖ってこそいるが、ただの竹光だったのだ。さすがに唖然とし、動きが止まってしまう
「どうした、臆したか?」
素知らぬ顔で言う主君。周囲の家臣たちも知らぬ顔だ。
「命を賭して意見すると言ったのは戯れ言か」と罵られ、再度覚悟を決めるよりない。
「殿……きっと、約束しましたぞ」
そして彼は……竹光を自らの腹部に深々と突き立て、えぐるのだ。
苦痛に喘ぎ、しかし、鋭利な刃物でないために、致命傷にはならない。
「か、介錯を……介錯を……」
そばに控えている介錯役に頼むが、内心はともかくやはり素知らぬ顔なのだ。
見かねた息子が飛びだし、その瞬間、無礼者ということで斬り倒される。この無礼により、切腹による意見具申も取りあげられることはなくなった。

非情な竹光刺しは、ただ、怨みを残す……

秀は主水はもちろん、仕事人としては後進に当たる左門からしても、精神的に未熟でしかない。自分の気持ちのままに行動しようとして、他の仕事人たちを危険にさらす。
「なぜ八丁堀の言うことを聞かなかった。俺たちがどうなってもいいのか!」と左門から殴り倒されるのだ。

怨みを残す「被害人」と、若い秀の有り様と、そんないかにも「仕事人」第1シリーズらしい物語が、ここには久しぶりにあるのだ。

必殺仕事人第29話「新技腰骨外し」

中村主水の裏稼業を知っている謎の男。闇の奥で仕事人と謎の男の熾烈な戦いが始まる。新レギュラーを加え、装いも新たに送る『必殺仕事人』。

新元締め六蔵の登場。のちに「何でも屋」で知られるようになる加代の登場、おしまの再登場(いや、名前どころか顔もどう見ても同じ人間なのだが、主水との絡み方を見ると、本当にただの別人らしい・・・惜しい(笑))。左門の武士廃業と奇怪な腰骨折りによる仕事への転換、とマイナーチェンジの多かった「仕事人」がとうとうガラリと布陣を買えてしまったのが、この回。

そうだ。
この「必殺仕事人」は、タイトルこそ同じままだが、この回から全くその本質を違えたものになった――はずだ。

これまでにも、元締鹿蔵の降板、新元締おとわの登場で作品の「カラー」は変わりはした。また、単にカラーだけではなく、鹿蔵の不在のために、中村主水の人生に関して「必殺仕事人」という作品がもたらしただろう「さらに、その先へ」がぼやけてしまったのも多分まちがいのないことだ。
しかし、それでも変わらない部分、中村主水にとって重要なものが唯一そのまま残っていた。これが、この回で失われた。

つまり、これまでになかった、「同じ武士であり、同じように家族を持った」仲間である、畷左門の存在のことだ。
確かに、仕業人時代に、赤井剣之介がいた。剣之介は武士であり、お歌という「家族」を持っていた。剣之介も左門同様、所属する場所を失った武士なのだから、左門をこれまでになかった仲間と言い切るのは間違っているのかもしれない。だがそれでも、剣之介という男は、あくまで「元武士」でしかなくなっていたはずだ。大道芸人としてしか食い扶持を稼ぐ術を持たず、「その……金貸せ」と主水にたかろうとする、そんな剣之介に対して、主水が「同じ武士」という気持ちを持っていたかどうかは疑問になる。特に、仕業人チームについては。
剣之介の末路は、間違いなく後々まで主水の中で尾をひいていた。それもまた確かなことであり、そこに「同じ武士、同じように家族」の部分がなかったとは言えない。だが……実はその点のみについては、仕留人糸井貢と変わりはないのだ。貢もまた、元武士・そして剣之介よりはっきりと家族=妻を持っていたのだから。しかし、貢の場合にもやはり、主水が「同じ武士」という気持ちでの感情を抱いていたとは、まず思われない。

左門については、おそらく全く別なのだ。左門は、所属先こそ失ってはいたものの、紛れもなく武士のまま、主水の前に登場した男だ。剣之介のように武士ではいられなくなった者でも、貢のように武士というよりはインテリゲンチャの学者でも、ない。あるいは、かつての主水が、当然のように自分の在るべき姿として漠然と思っていた「武士」。武を以て戦い、家族を守る男。数々の免許皆伝を持った若き主水、中村家に養子に入る前の主水、仕置人に身を持ち崩す前の主水……「正義なんかねえ。正しいことなんか、この世の中にはねえ。そう思いながら、心のどこかでそれを信じて、十手を握ってきたんだ……」そんな、理想を捨てきれない中村主水。
多くの仲間や家族をも失いながらすり切れていった主水の前に現れた畷左門は、かつての自分と重なっていたに違いない。
そして鹿蔵がいて、秀がいた。左門がかつての武士としての自分なら、秀は仕置人に舞い上がっていた頃の自分であり、鹿蔵はこれから辿るだろう自分の行く末だ。「仕事人」の布陣は、そんな中村主水の過去から未来の集大成だった……

鹿蔵が消え、見据えるべき未来の自分を見失った主水にとって、畷左門は未来の自分を占うべき鏡だったかもしれない。

そして、それがまた失われた。

未来の自分が消え、占うべき自分も消えた。それは――或る意味で主水の未来を如実に示していたのかもしれない。

必殺仕事人第26話「半吉は女の愛で立ち直れるか?」

半吉。
必殺シリーズの「調査係」の中でも、たぶん不遇な扱いをされてる方ではないだろうか。少なくとも、主水シリーズの主水チームの「調査係」の中で、半吉が一番マイナーではないか?

「仕置人」「仕留人」の半次。
名前は似ているが、何しろ「パイオニア」であるから、仕留人途中でフェイドアウトしてはいても、それなりにファンの中でステイタスがあるだろう。演じているのが、「仕掛人」「助け人」でも同様のキャラを微妙に変えながら演じ分けている秋野太作氏であるのも、半次を他の調査係たちとは一線を画すことになっているはずだ。

「仕置屋稼業」「仕業人」の捨三。
この捨三は、数いる調査係の中でも抜きんでた能力の持ち主として評価されている。特に「仕置屋稼業」第1話、第2話での仕置は、確かに捨三あって成り立っているのに違いない。半次や正八はなぜ金を取っているのか解らないときはある(笑)。それに比べれば、なるほど捨三は殺しこそ担当していないが、金を取るに値する働きを十分にしていると言えそうだ。また、他の調査係には全く見られない、主水に対する敬意の示し方も、捨三に独自の存在感を持たせることになっている。

「新仕置人」「商売人」の正八。
正八の魅力については、今さら語る必要もない。

少なくとも、ここまでの主水シリーズでの「調査係」にはこうした語られるべき何某かが存在した。

「仕事人」の半吉。
おふくちゃんといちゃついている。
以上。

それはあんまりだろう、半吉……

いや、実際のところは、第1話で登場した半吉には、それなりに見ているこちらに期待させるシーンが存在した。それは、主水が半吉に目をつけた――と思われ、それを元締め鹿蔵に報告しに疾走するシーン。そこでの半吉の表情だ。
演じている山田隆夫のキャラクターもあって、常におちゃらけているイメージのある半吉。その半吉の顔が、このシーンでは明らかに違っていた。眼が真摯であり、顔つきが引き締まっていた。

かつて、NHKの少年ドラマシリーズ「夕ばえ作戦」で、山田隆夫が主役を演じたことがある。そこでの彼の演技もまた、「いざ」というところでの真摯な眼、表情が印象的だった。
こいつは、熱いやつかもしれない……そんな期待を持たせてくれる、「仕置人」の眼、鷹の眼だったのだ。

ところが、その眼も、表情も、それきりのことだった。
以降、半吉は見事にコミックリリーフとなり、おふくちゃんとのエロティックコメディシーンでのみ目立つばかりとなった。それは仕事はしているんだろうが、特に活躍しているという印象もなかったのだ。

そして、おふくが消滅し、コメディシーンもなくなったとき……

半吉に立ち直る機会は、与えられなかったのか……

この回で、半吉が最後の見せた表情は、再び、第1話でのあの眼、あの表情だった。

「不幸なのは、オレだけじゃないと解った。そして、幸せなのも、他人ばかりじゃない」
この土壇場で、こんなセリフがやっと半吉に与えられたのか。

通り一遍のストーリーではなく、第2話や第3話のようなプロットのトリックも仕掛けられた好編だが、やはり何より半吉の姿をよく目に焼きつけておくべきだろう。

主水が言った。
「馬鹿な野郎だ……」
そして、たぶん、可哀想な野郎だ、と。

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