京極夏彦「ルー=ガルー 忌避すべき狼」

21世紀半ば。清潔で無機的な都市。仮想的な均一化した世界で、14~15歳の少女だけを狙った連続殺人事件が発生。リアルな"死"に少女たちは覚醒した。…闘いが始まった。読者からの応募による未来社会の設定を盛り込んだ画期的な双方向性インタラクティブ小説。

どうやら、京極夏彦式の「ライトノベル」なんだろう、、、くらいに読み始めた。随分と分厚いところは確かに京極夏彦だ、などと思いながら。
 そして確かにこれは、ライトノベルとしての「資質」を多分に持ち、実際ライトノベルの範疇に間違いないと思えるのだが(どんなに長大で重厚でもライトノベルはライトノベルであって、そしてこれは蔑称ではないのだ)、同時にライトノベルというにはあまりに孤高に過ぎる。おそらく他のどのライトノベルとも重なることは不可能なのだ。

 読みながら、この少女たちを見つめながら、なんだかスケバン刑事みたいだななどと思いもした。和田慎二の原作コミックではなく、南野陽子の、「三銃士」のような「スケバン刑事2」のヒロインたちの姿。
 少女たちパートの鮮鋭さに比べて、大人たちパートのなんと虚ろなことかとも思った。
 そして、それが次第に変容していく。京極夏彦の、必殺シリーズマニアの面目躍如として散りばめられた「人殺しの罪」についてのワードの数々、そして「意外」な真犯人の姿。あまりに「ありふれた」真相の姿。
 そして少女たちは突き進む。ガメラと共に――。
 「狼は絶滅した」。それを言うとき、少女の胸に去来するものはなんだったのか。

 ルガルーと言い、ウェアウルフと言う。それは人狼、狼男、狼憑きだ。呪われた物の怪。しかし、狼という生き物にロマンティズムを見る人々も多い。
 だから、狼は――
 狼少女はうそをつかない。

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