マイケル・スレイド「ヘッドハンター」「斬首人の復讐」

マイケル・スレイドの、いわば<スペシャルX>シリーズは、現在までのところ下記の通り刊行中。

ヘッドハンター
グール
カットスロート
髑髏島の惨劇
暗黒大陸の悪霊
斬首人の復讐

 最初の「ヘッドハンター」は、読んだのが何しろ相当前なので、実際どう感じながら読み進めていたのか朧なのだが、とにかくラストが衝撃的だったのは覚えている。
 こう終わってしまうのかという、たとえばフィリップ・レイモンの「殺戮の〈野獣館〉」などと同じく〈負の快感〉とでも言うような戦慄を産みだすエンディングだった。

 ただ、いったいヘッドハンターの正体そのものが衝撃だったかといえば、どうもそういう記憶はない。あくまで「こう終わってしまうのか」というインパクトであり、ヘッドハンターの「意外な正体」という驚きではなかったと思うのだ。

 今回の最新作「斬首人の復讐」を読んでいて思ったのが、『××ー×ィ』とくれば容易に『×パ×』に繋がらないのか?という点だった。いったい、「ヘッドハンター」を読んでいるときには、どう感じていたのだろう。思い出せないのだが……
 原文では、「×パ×キ×」と「××ン」は連想を呼ぶべくもない違った綴りと発音なのだろうか?
 そういったことが一番気になってしまった(^^;)

 新作「斬首人の復讐」の最大の関心処はやはりなんといっても、この「ヘッドハンター」についに最終の決着がつけられる……という部分だろう。
 それが何より大きいので、第二部に用意された趣向もさすがに若干褪せ気味に映ってしまう(とはいえ、しっかり読み返してしまったが)。第三部幕切れについては予想通りというところ。

 「ヘッドハンター」以降、「グール」「カットスロート」「髑髏島の惨劇」「暗黒大陸の悪霊」……と読み進んで、本編自体の興味とは別に、「ヘッドハンター」で最強のヒロインとなったキャサリン・スパンの動向が全読者の関心の的だったはずだ。「ヘッドハンター」以外では名前のみ、せいぜいワンシーンの出番で、けれど彼女が出て来る度に、「あ、いるいる」と一種の興奮を読者はおぼえてきたに違いない。

 解説では、「グール」以来ジンク・チャンドラーが主役の立ち位置だったので、久しぶりにロバート・ディクラークが主役なのが嬉しいみたいにも書いてあったが、大方の読者はそれよりも「待ってたぞ、キャサリン」気分のほうが大きかったのではないか。
 本作ではいよいよ再度のキャサリン・スパンの智略と剛腕が堪能できるわけだ。

 キャサリンと戦って敗れ、死んだはずのヘッドハンターの復活と、そのヘッドハンターをも上回る「真犯人」……。「ヘッドハンター」の真の最終章として(長いけど)、期待を込めて読むべきパートなのだ。

ヘッドハンター(上)新装版 ヘッドハンター(下)新装版 斬首人の復讐
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