劇場版・必殺III裏か表か

このズタズタの主水が最後の仕事人主水だ。

 これについては、テレビでこの映画の「予告編」を見ているときに興奮を感じたのを憶えている。。。
 それは、ワンシーン――傷を負っているとおぼしき主水が、よろめくようにゆっくりと歩き進みながら、つと、つぶやく。。。「俺は、こんなことくらいじゃ、死なねえよ。。。」。。。
 そのシーンだけが、「ぽつん。。。」という感じで「予告編」として放送されていた。いや、実際には他のシーンも入っていたのかもしれないが、そこだけがまるでズームアップされたように、飛び込んできた。

「主水だ!」
と、思った。感じた。「必殺だ。。。。!」と。

 その頃のTVシリーズは、「必殺仕事人V激闘編」を放送中で、「初心に返ってハード指向で」との謳い文句はあっても、どうしても今一歩物足りない、もどかしい、そんな感じを受けている頃だった。自分の裡にある「必殺」が現実に放映されているシリーズとブレていて、満たされていなかった。そういうときだった。
 それが、この映画の予告編で一気に盛り上がった。

 そうだよ、これが中村主水だよ、この「裏の顔」。単に暗くて渋くて疲れてて、という感じになっちゃった今のTV版は、それはやっぱりもうひとつの「表の顔」でしかないんだよ、本当の主水はもっとしたたかで、もっとシビアで。。。そんな無い物ねだりのモノ欲しさに応えるような主水の姿がその予告編の映像にはあったのだ。。。これが。。。これが、そうだ、見たかった「必殺」だよ。。。

 そして、実際に観た「必殺!III裏か表か」は、100%ではないものの、充分ひたることのできる重い、熱い、充実した出来の作品だった。「必殺のコンセプトを満たしていない」等々の言い方も聞くけれど、個人的には、これは「懐かしい」昔ながらの「必殺」だから、それで十分うれしかった。。。
 特に、TVシリーズでだんだん形骸化してしまった錺の秀が、この映画では「あっ、本物の秀だ!」みたいな復活をしてくれているのは、「あっ、主水だ!」と同じことで、ほんとにほんとに感涙ものだったのだ。
 まったく。。。これが必殺仕事人V激闘編の最終回としてテレビで放映されていたなら、激闘編の評価もまた全然違っていただろうに。。。いや、もちろん、映画のクオリティは望めなくてもね。

 一点言うなら、この映画での壱は、特に主水への接し方はまるで念仏の鉄だった。脚本の野上龍雄がそういうつもりで書いてしまったのかもしれないけど。そういえば、「必殺仕業人」でも、野上龍雄が書いた回では、仕業人達のお互いへの接し方がまるで仕置人達同士みたいだったものな(笑)(^^;


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こんばんは!

おっぺさん、これ今日レンタルで借りました!
まだ観てませんが…
バ…してそのうち観ようと思ってます。
予告編だけ観たんですがドキドキしますね!
私が観たのはそっちとは違うバージョンみたいですが、予告見ただけで泣きそうになりました。

でもなんとなく観たくないんですよね~。
よかったら逆にやなんですよ~
どうしてか上手く説明できないけどすごく複雑です。

私は仕事人ナンバーシリーズをリアルタイムで見ていて、毎週ちゃんと録画して、でも見終わったら消去して(「残しておきたい」と思いたい・・・と思いながら)、そんな中、週刊テレビガイドで「念仏の鉄が復活する」というガセネタに違いない記事を見て、結局始まった「激闘編」では鉄ならぬ壱がいて、ハードに戻ったと言われながらなかなか一枚二枚足りなくて・・・
それまでの劇場版2作がやはりバラエティ色が強くて(第1作はなかなかよかったのだけど・・・前半は)、バラエティが見たければそういう番組を観るわい、とか愚痴りながら・・・
そんな中での、力作です。
・・・まあ、急ぐことはありません。そのうち「激闘編」を観る機会があって、壱や参という仕事人たちと親しんでからの方が当然楽しめますから。でないと、彼らがただの通りすがりの助っ人だ(笑)。

おっぺさん

しまった、昨晩我慢できずに見てしまいましたv-12
いつの日か激闘編を見ることがあったらその後にまた見てみます…。

これ、すごくよかったですー
 。°°・(;>_<;)・°°。
これが最後の主水のカッコよさでしたね。
主水はここで死んでほしかったです…。

ラストの松坂さんの場面はなくてもよかったな。
主水の話に終始してほしかったです。
あとは概ね満足でした。
「必殺」のコンセプトは満たしてると思いますよ。
「仕事人」のコンセプトは満たしてないかもしれないけど。

あれが壱って人なんですね。
いいキャラじゃないですか。
ほんとに鉄みたいでしたねー
テレビではああじゃなかったんですか?

いやぁ、鉄にはもう一度だけ必殺に出て欲しかったですね。
鉄の役じゃなくても、出演時間10秒くらいの通り魔とかでいいから主水を殺す役で出てきて欲しかったな。
主水を殺しにやって来てくれるほど山崎さんは優しくなかったってことでしょうか(笑)

映画製作にも仕事人にも疑問は多かったけど、これだけは作ってくれたことに感謝してます。
おっぺさんは時代をワープせずにこの映画観れたなんてうらやましいです。
私なんてリアルタイムは2007だけですよ…
あ!訂正。それもリアルタイムじゃ観てないんでした…ああぁ…。

観てしまったのですね(笑) それはそれでいいのではないでしょうか(笑)。

私に良くてもaoiさんにはどうかわからないのでドキドキしてましたが、気に入っていただけたようで私が制作者なわけでもないのですが、嬉しいです(笑)。

いや、ほんとに、これ以降の作品で、主水の姿に見入ることができたのは、敢えて言えば「主水死す」の主水最期のシーンだけです(でも、そのシーン以外がダメダメだから映画そのものはダメです(TT))。映画第4弾の「恨みはらします」の主水が良いという人もいるので、aoiさんも「恨みはらします」は観てはいかがでしょう。

壱は、基本的なキャラはテレビ版と変わってません。ただ、あの塀を拳が貫いて主水を助けるシーンや、そのあと「おれに隠すことねえだろ」なんて口のきき方を主水にするところは、まるっきり鉄が乗り移ったようで、せつなくなりました(^^;

テレビ版の壱はもっとスカしてて、あくまで「主水チームの助っ人をすることがあるはぐれ仕事人」のスタンスなので、主水たちにはある程度以上の距離を置いており、主水にタメ口はききません。

むしろ、この映画では影がかなり薄かったし、全然役に立ってなかったのですが、鶴瓶さん演じる第参の男のほうがテレビ版では私にとって壱よりも気に入っていたキャラでした。魅力が十全に発揮できない登場回数だったのが無念なのですが、もっとしっかり描ければ己代松と正八と鉄が変な具合にブレンドした奇怪な仕事人になり得たと思ってます。

鉄が主水を殺す・・・といえば、「主水死す」はひょっとしたら設定だけは近いものがあるかもしれません。キャラ的にということではなく、「主水死す」での主水の敵役がかつての仲間、それも「八丁堀」ではなく「主水」と呼ぶレベルの仲間――つまり、かつての仕置人、鉄や錠レベルの近しい仲間だったと思しき男だからです。
この映画の眼目はただそこだけです。ただ、その男が主水を殺す動機は、それほどの仲間だったにしては虚しい動機なので、観ていてのめり込むことはできませんでした。とにかく、忍者もどきの若いチンピラ仕事人がスーパー戦隊さながらピョンピョン跳び回るのが哀しくて、どうしてもこの映画の評価はひくひくなのです。

堕ちた主水を地獄から戻った鉄が殺す。それなら燃えた、いや萌えたかも(爆)

あ、私もこの「裏か表か」、劇場公開中は観てません。あんまり映画館って行かないんですよ。だから、一年くらいしてテレビで放映されたときにやっと観ました。ちなみに私が劇場で観た必殺映画は「三味線屋勇次」のみ。これはこれで悪くなかったです、私には。

この映画、仕置屋稼業の最終回の次くらいに好きです。
ものすごい好きです(;^_^A
今まで好きなエピソードは全部初期シリーズだったんでちょっとショックかも…

昔の雄雄しい面影なんてすっかりなくなった主水でしたが、ボロボロになって地面を這いずり回り、無様な姿を晒らし、惨めで情けない、だけどどうしようもなくカッコイイあの姿こそ中村主水なのかもと思ってしまいました。
私このカッコよさを他の作品で観たことないです。
愛人を振り返らないずるさとか、せんとりつが優しくしてるのに家から無言で出てったところも私達の好きな主水でしたね。

参があんな目にあうところも良かったです。
壱は鉄そのものでしたが魅力的でしたね~。
秀が主水に酒でも飲もうかって言うところもよかったです。

ドラマ製作者って、どの層をターゲットにするかをいつも考えてると思うんですよ。
女子供、主婦層、おたく層、ヤン○ー層…
必殺が最終的に仕事人でどの層を捕獲したか、しようとしたかは言いませんが^^;よくこの客層相手にこの映画を作ったなぁと感心しました。
工藤監督と野上さんの最後の意地でしたね。
彼らが制約の中で描ききった、最後の主水だったと思います。
彼らが見たいと思う主水が私の見たい主水でした。
見届けましたよ~。

>「恨みはらします」

「敵を倒す」とか「恨みを晴らす」こと自体に興味がないんでいまいち触手が動かないんですが…
でも映画としてそのうち観てみるかもしれません。ありがとうございます。

>主水死す

「主水死す」は映画一本作っちゃったからいけないと思うんですよ。

「裏か表か」のラストで、今回のストーリーと全く関係なくていいから、エンドロールが流れてる時でもいいので、突然通り魔が現れてそれが山崎さんで(笑)主水は何の気なしにすれ違う。
通り過ぎてふと気がつくと血まみれになってて、そこでぱたっと倒れて終わるとか。

仰々しくやるよりもそんな呆気ない死に方、主水らしかったと思いません?
そこまでやってくれたらもう思い残すことはありませんでした(笑)
でも実質的には「裏か表か」が主水の最終回だと思います。
後期の主水を肯定してしまうくらい私にとっては意味のある映画でした。

私は新仕置人の第1話と、そして最終話の主水も好きなんですよ。仕置屋稼業の第1話と最終話の主水も好きだし。でも、仕置人「罪を憎んで人憎む」の、鉄やおきんが米倉を襲撃しているところにちゃっかり一緒になって(同心の服装のままで)米俵強盗をやっている主水も好きです(笑)。

新仕事人以降のやつれた「裏も表もない」主水が、裏と表と両方を一瞬だけ輝くように取り戻した映画が「裏か表か」だと思ってます。

ズタズタで、ボロボロで、みっともなくて、だけどそこがなぜか格好良く見える。「仕置屋稼業」ラストの、調書を焼きながら自嘲するように笑っている主水のそれとも違う、みじめだけれど可哀想なんかじゃない中村主水。これがあの主水の到達点なのか……と思いました。

私には、旧仕置人時代のどこかヒーロー然としていた主水のかっこよさがどんどん剥落していって、それでもやっぱり中村主水は格好良く生きていたんだよ、とそんなふうな……祈り?みたいなものがあったのかもしれないです。

>「裏か表か」のラストで、今回のストーリーと全く関係なくていいから、エンドロールが流れてる時でもいいので、突然通り魔が現れてそれが山崎さんで(笑)主水は何の気なしにすれ違う。
通り過ぎてふと気がつくと血まみれになってて、そこでぱたっと倒れて終わるとか。

いや、それは「太陽にほえろ」とか「探偵物語」です(笑)。「太陽にほえろ」の初代主人公マカロニ刑事はまさにそうやって犬死にして去っていきました。主水は先行作品のまねをしてはいけません、却下(笑)。

藤田まことさんの思い描いていた主水の最後は、なんだか主水が家に帰ってこなくて、せんやりつが怒ったり心配したりしている、そんな頃、主水はどぶ川の中に突っ伏して浮かんでいる。そんな感じのものだったそうです。

いいな、それ……と私なんぞは実現を今か今かと待っていたものでした(笑)。冷酷だ(笑)。

太陽に吠えろ、モノマネでしか観た事ないんですが、彼らが殉職してる場面はそんな流れなんですね(笑)
ただ藤田さんが言ってるような主水の最後は「裏か表か」で描かれてる惨めで情けない主水では務まらなかったんじゃないかな~…。

>「罪も憎んで人憎む」

偶然ですが昨日何かこれが気になって観ました!
前おっぺさんにすすられたエピソードだったので…

観ましたよ!
もうびっくり。やっぱりあんな主水が好きですよーーーーーー(ノ_<。)
その記事に感想書きに行きます。

たぶんaoiさんが物真似で見た殉職刑事は、2代目主人公のジーパン刑事です。彼の死に方はその回のエピソードと密接に絡んでおり、またせつない上に壮絶だったので、物真似でなしに本編で見るとなかなかぐっと来ます。
マカロニは、あわや死ぬか……という事件をなんとか潜り抜けて生還し、仲間達から冷やかされたりしたあとの夜の帰宅中、立ち小便(失礼)しているところを、通りすがりの名もない路上強盗にナイフで刺されて財布をとられ絶命します。翌朝、仲間の刑事たちが彼の死骸を取り囲み、「どうして……」「強盗だ。財布を奪われてる」と沈んだ会話をしている場面でドラマが終わるのです。

「裏か表か」の主水は、「仕置屋」最終回での「捨三、ぎりぎりいっぱい生きるんだ」と言っていたときの主水だと思うので(少なくとも、「おれはこんなことくらいじゃ死なねえよ……」と足を引きずっているときの主水はそう見えたのよ)、個人的にはここで死ぬのは見ていてつらかったろうと思います。
だからって「主水死す」はダメだけど(笑)

生き返りましたね、あの初期の主水さんが。ここまで仕事人時代の主水さんが追い詰められたのは観た事がありません。鬼のように叩き斬ってましたね。竜が死んでから壱が死ぬまで全く曲が流れないのも良かったです。この作品で主水死んでてもおかしくないんじゃないですかね。この作品を主水死すにすれば良かったのにと思う今日この頃です。

「仕事人」以降、主水自身が主役になっての話で何かしら壮絶なものは一つとしてなかったですからね。
曲については、そう、新仕事人以降やたらいつでも流しすぎです(笑)。
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