荒木飛呂彦「ジョジョの奇妙な冒険」から 2

(承前)
 これはたぶん、作者としてはジョセフには余分な新能力を持たせたくなかったというのが関係しているのではないかと思います。
 つまり、ジョセフには「波紋」という超能力がすでにあり、それは前作までで「ジョセフ・ジョースターは波紋で戦う」ということが読者にもしっかり脳味噌にしまい込まれている。あえて「余分」な能力を持たせるのはイメージを壊してマイナスとなる、と考えたのではないかということです。
 その結果、いささか曖昧な形のスタンドとなってしまった。
 (結局は、ジョセフはその後「ハーミット・パープルで戦う」イメージの方が逆に定着し、「波紋マスター・ジョジョ」ではなくなっていってしまうのですが)

 続くハイエロファントは「エメラルド・スプラッシュ」も念力の映像化の一種と捉えれば、元々の「超能力の具体的映像化」だと思ってよいでしょう。
 (因みに、一番最初の「絵でジョジョの足を」「ハイエロファントの像は見えないのにジョジョの足が傷つけられたのは何故」というのは、先に書いた「スタンドのビジョンはあえて描かないで迫力を出す」エフェクトだったと考えられるのではないでしょうか。承太郎に見えなかったのは、例えばチャリオッツが一度アブドゥルにやられたあと、ポルナレフを空中に持ち上げていたとき「見えなかった」、そしてポルナレフに「心の目をしっかり開けてみて見ろ」と言われ、初めて鎧を脱いだシルバー・チャリオッツを「見る」ことができた、という場面がありますから、スタンドはスタンド使いでも「いつでも見えるわけではない」と考えていいと思われます。ジョルノが、ベイピー・フェイスとの戦いの中で、「攻撃されているとき見えないなんてあり得ない!」と言っていますが、ジョルノは実はスタンドについてそんなこと断言できるほど詳しくはないはずなので(笑)却下いたします(笑)。つまり、「見よう」という意識が希薄だと「見えない」「ときもある」のでしょう)

 「タワー・オブ・グレイ」も直接攻撃型スタンド、「チャリオッツ」もそう、「ダーク・ブルー・ムーン」もそうですね。「ストレングス」も実はそう、「デビル」は人形にとりつく(これって、一時的に一体化したってことなんでしょうか。自在に一体化したり分離したりできるスタンドだったのか。便利だ!)という形で、カミソリという物質でスタンドを切る、という芸当を見せましたが、これも直接的攻撃。

 スタンドが「超能力」を持っており、不可解な攻撃を仕掛けた最初というのは「吊られた男」ハングドマンでしょうか。もっともこれも、「原理はよくわからんが、奴は光のスタンドで……」と、その超能力について説明らしきものをつけようとしていることが窺えます。

 その後しばらく、「霧状のスタンド」だの「史上最弱のスタンド」だの「おひさま」(笑)だの、変なスタンドは出てきましたが、ビジョンからでは納得(あるいは把握)できないスタンドはいませんでした。

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