ウルフガイ

ヤングチャンピオン誌上で、「ウルフガイ」の連載が始まった。

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「ウルフガイ」というのは、SF作家平井和正の代表作の1つで、狼人間・犬神明を主人公にした活劇小説のこと。
かなり人気のあるシリーズで、これまでにも何度となく、いろいろな形でコミカライズされてきている。

ウルフガイ・シリーズには実は大まかに分けて2系列ある。
三十代のアダルト犬神明を主人公とし、一人称「おれ」で語られるアダルト・ウルフガイ・シリーズ。

 

もうひとつ、中学生の少年犬神明からスタートする三人称のウルフガイ・シリーズ(こちらは、特に名称に確固としたものがなくて、無印で単にウルフガイ・シリーズと呼ばれたり、アダルト・シリーズとの区別のためにヤング・ウルフガイ・シリーズとか、少年ウルフガイ・シリーズとか呼ばれたりはしている。)

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今回コミカライズされるのは、この後者の少年犬神明のシリーズになる。

これまで、少年犬神明のコミカライズや、或いはイラスト等を手がけてきたマンガ家には、坂口尚、鈴宮和由、大橋薫、高橋留美子がいたはずで、ただし、坂口尚を除いては番外編やパロディ、イラストに留まっている。高橋留美子のウルフガイなど一番ワクワクできそうだったのだが、とうとう幾葉かのイラストのみで終わってしまったのが残念だ。

今回のコミカライズは、20年ばかり平井作品のイラストの専従として活躍してきた泉谷あゆみが、念願のという形で連載することになっている。泉谷あゆみは以前にも、「地球樹の女神」シリーズの番外編を「クリスタル・チャイルド」というコミックにして刊行していたが、連載という形でマンガを発表するのは初めてのはずだから、何を隠そうメジャーデビューみたいなものだ。

力量の点でおぼつかないと思われたのか、シナリオを田畑由秋、作監を余湖裕輝が担当しているようだ。田畑由秋と余湖裕輝はこれまでにも「アクメツ」全18巻、「コミックマスターJ」全13巻でコンビを組んできたらしい。「アクメツ」については少年チャンピオン誌上でパラパラ見たことがあるが、「コミックマスターJ」についてはまるで知らないのでなんとも言えない。ヤングキングに連載されていたらしい。

余湖裕輝と言えば余湖ゆうきの名前で、やはり平井和正の「バチガミ」をコミカライズしていたのを覚えている。余湖裕輝にとってもこの平井和正のコミカライズがメジャーデビュー作だったと思うから、今回の泉谷あゆみの連載開始にはいろいろ思うところもあるのではないか。

今週の火曜日がこの第1回で、平井和正ファンサイトではかなりの好評をもって迎えられているし、原作者本人も肯定的なコメントを書いている。個人的には、いったいこれがヤングチャンピオンの読者層に面白いのかどうか、よく分からない。

ヒロイン、青鹿晶子のキャラクターは原作とも、これまでのコミカライズとも大きく変わっている感じで、これが旧来からの原作ファンには不評ではと思ったのだが、そんなことはないようだ。また、原作では不良少年にたかられ、単にナイフを腹に深々と刺されるだけだった(単に…だけ、は副詞の呼応である。かもしれない)犬神明が、いきなり大量の不良少年グループとの大乱戦の末に車に跳ね飛ばされ盛大に血しぶきを噴出した挙げ句、熊とも見紛う狼の姿に変身するのも、少年マンガ(青年かな?)なのだから仕方ないのだろうくらいの感想を持った。第1回として、はたして掴みは成功しているのだろうか。

ただ、登場時の犬神明がどうにもただの不逞な暴力少年にしか見えないのは……。ごろごろとそこらにある、不良少年マンガの登場人物と変わるところがない印象だったのだ。

まあ、まだ第1回目だし、長い目で見守ることにしよう。泉谷あゆみには20年前ちょっぴり遭遇もしたし(まだ子どもで、ソファの上で猫みたいに「むにゅー」と伸びをしていた)。
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